ダニ介在性脳炎

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ダニ介在性脳炎

ダニ介在性脳炎の概要

ダニ介在性脳炎(Tick-Borne Encephalitis, TBE)は、フラビウイルス属のウイルスが原因で発症する感染症です。主に森林や草原に生息するマダニを介して感染します。感染すると発熱、頭痛、倦怠感などの軽症状が現れることが多いですが、一部の患者では脳炎や髄膜炎に進行し、神経障害や後遺症が残る可能性があります。

流行地域

ダニ介在性脳炎はヨーロッパ、ロシア、中国北部などの森林地帯で多発しています。特に春から秋にかけて、アウトドア活動を行う人にリスクがあります。

予防

  • 防ダニ対策:
    • 森林や草原を訪れる際には長袖・長ズボンを着用する。
    • ダニ忌避剤を使用する。
  • 予防接種:
    • 流行地域で長期間滞在する場合や、野外活動を予定している場合に推奨されます。

ワクチンについて

ワクチン名
「FSME-IMMUN」や「Encepur」などが国際的に利用されています。

用量・用法
ワクチンは不活化ワクチンで、以下のスケジュールで接種します:

  1. 初回接種
  2. 初回接種の1~3か月後に2回目
  3. 2回目の5~12か月後に3回目(迅速スケジュールもあり)

追加接種は、長期免疫が必要な場合に数年ごとに実施されます。

効果
3回の接種後、抗体陽転率はほぼ100%に達し、高い予防効果が確認されています。

副反応
一般的な副反応は接種部位の痛み、発赤、軽度の発熱などです。重篤な副反応は非常にまれです。

接種推奨

  • ダニ介在性脳炎流行地域への渡航を予定している方
  • 森林でのアウトドア活動や職業的にダニ接触リスクが高い方