こちらのページでは、当院で行っているアレルギーの検査や治療について紹介します。
アレルギーでお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
アレルギー性鼻炎(ダニ、スギ)に対する舌下免疫療法
アレルギー性鼻炎は、アレルゲン(抗原)と呼ばれる原因物質(ダニ、スギ花粉など)によって引き起こされます。
舌下免疫療法は、アレルギーの原因となっているアレルゲンを、毎日繰り返し投与することにより、アレルゲンに対して身体が反応しないように慣らし、症状を和らげる治療法です。アレルゲン(2022年現在、ダニとスギ花粉のみ)として調整されたお薬を舌の下(舌下)に投与するだけの簡単な治療ですが、基本的には毎日、最低でも3年間は継続する必要があります。治療期間は長期間になりますが、飲み薬や点鼻薬、点眼薬はあくまで一時的に症状を抑えるだけで、根本的な治療ではないため、根本的な体質改善(長期寛解・治癒)を望む患者さんには、積極的にお薦めしています。
2022年現在、スギ花粉症およびダニアレルギー性鼻炎に対して保険診療が認められています。2018年からは5歳以上の小児にも適応が拡大されました。クリニックでは、小児から成人の方まで、舌下免疫療法を行っています。
舌下免疫療法を含むアレルゲン免疫療法では、8割前後の患者さんで有効性が認められています。スギ花粉症およびダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法においても、種々の報告からその有効性・安全性が確認されています。
舌下免疫療法について詳しくお知りになりたい方は、こちらのページをご参照ください。
食物アレルギー
クリニックでの食物アレルギー診療について紹介します。
食物アレルギーは乳児期に多く、約10%前後のお子さんが、何かしらのアレルギー症状を経験しますが、その後自然に耐性獲得(食べられるようになる)が多い疾患でもあります。
クリニックで初診で食物アレルギーのご相談をいただいたときは、まずは詳細な問診と、原因食物の特定に努めます。血液検査も行いますが、あくまでも参考として、食物経口負荷試験によりアレルゲンの特定と安全に摂取可能な量を決めています。
原則として、最小限の食事制限になるように配慮し、食べられるものについては積極的に摂取を行ってもらっています。
保育園や学校に提出する学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)の作成も行います。
アナフィラキシーを起こしたことがあるお子さんについては、エピペンの処方も行っています。
クリニックで行っている食物経口負荷試験については詳しくお知りになりたい方は、こちらの記事を参照ください。
アトピー性皮膚炎
当院でのアトピー性皮膚炎の診療について、ご紹介します。
アトピー性皮膚炎のベースには基本的に肌のバリア機能の低下があります。ですので、どのようなアトピー性皮膚炎であっても、まずは保湿剤をしっかり使用して、肌の状態を保つことが必要になります。
クリニックの外来では、お子さんの年齢や肌の状態に合わせて、保湿剤や基材の選択(クリームか軟膏、ローション、フォーム)を行います。また診察の際に、実際に塗り方をお教えして、一緒にお肌の状態と塗り方を確認していきます。
一方で、炎症が起こっている部位については、速やかに炎症を抑えてあげる必要があります。その点で、ステロイドやあたしい軟膏による治療は欠かせません。必要な部位には、しっかり軟膏をつかってあげることで、お肌を良い状態にもどして、あげることが目標です。
アトピー性皮膚炎が続く場合は、血液検査でアレルギーの原因となっている物質(多くはダニのことが多いですが)を特定し、TARCなどのマーカーを用いて重症度の判定を行います。
クリニックでは最新のガイドラインに基づいて治療を行っています。詳しくお知りになりたい方は、下記のページをご覧ください。
- 新生児期からのスキンケアについて
- アトピー性皮膚炎に対するコレクチム軟膏(作成中)
気管支喘息
最新のガイドラインに基づいて、お子様の特性や病状に応じた治療をお子さんとご家族と一緒に取り組んでいます。
一昔前までは、小さいお子様の吸入治療は超音波ネブライザーが主流でしたが、クリニックでは利便性と確実性を考慮し、小さなお子様でもスペーサーによる吸入治療を推奨しています。
またピークフローメーターやSpO2の測定などを自宅で行ってもらい、発作の早期治療を心がけています。
詳しくお知りになりたい方は、下記のページをご覧ください。
パルスオキシメーター
SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)は、動脈血中の酸素と結合しているヘモグロビンの割合を表しています。酸素と結合しているヘモグロビンの割合が減ると、組織に供給される酸素が減るため、呼吸障害の評価のひとつとして、重要な指標になります。正常値は98%~100%ですが、喘息や肺炎などが起こると、SpO2の値は低下します。95%以下は呼吸障害があり、酸素投与や喘息治療などのなにかしらの医療介入が必要な目安になりますし、90%を切ると呼吸不全であり、すぐに治療が必要な状態であると言えます。パルスオキシメーターは、SpO2を測定する機器であり、新型コロナウイルス感染症によって、多くのパルスオキシメーターが安価で購入できるようになりましたが、パルスオキシメーターを選ぶ際には医療機器の認証が受けてあるかないかをひとつ選ぶ基準にされるとよいと思います。
ピークフローメーター
ピークフローメーターは、自宅で簡易にピークフローを測定する機器です。ピークフローとは、力いっぱい息をはき出したときの息の速さ(速度)の最大値であり、吐く息の“瞬間最大風速”を測定することができます。このピークフローの値を測ることで、日々の呼吸状態を視覚的に把握することができ、特に喘息などあるお子さんでは、喘息発作の程度や喘息発作の前兆などをとらえることができるようになります。