こどもの病気 予防接種 未分類

こどもの健康を守るために知っておきたい!日本脳炎ワクチンの早期接種の重要性

日本脳炎について

日本脳炎ウイルスは、フラビウイルス科に属するウイルスであり、蚊を媒介して人間に感染します。

感染初期には、非特異的な症状が現れることがありますが、重症化すると死亡率は20~30%、脳炎や脳脊髄炎を引き起こす可能性があり、生存しても30~50%で後遺症を残すとされています。特に子供たちは感染しやすく、重症化する可能性が高いです。

日本脳炎は東南アジアを中心に年間3~5万の報告がありますが、日本では年間数例程度の発症にとどまっています。しかしながら、日本脳炎ウイルスのブタにおける感染状況をみると、西日本を中心に毎年広い地域で抗体陽性のブタが確認されています。島根県においては、2023年のブタの抗体保有調査では、7月下旬の検体で抗体陽性率が60%となり、8月下旬には100%になっており、日本脳炎ウイルスが蔓延しいることがわかります。つまり、まだ国内では、西日本を中心に日本脳炎ウイルスに感染しているブタが多数存在することになります。これらのことから、日本脳炎がいつ日本で再流行するか懸念が高まっている状況です。

日本脳炎の予防にはワクチンが有用

日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスに対する最も効果的な予防策です。接種後、95%以上の確率で免疫が形成されるため、子供たちを日本脳炎から守ることができます。特に3歳未満のお子さんには、日本脳炎ワクチンの接種が推奨されています。

日本脳炎ワクチンは安全性が高く、重篤な副反応は非常に稀です。定期的な予防接種を受けることで、日本脳炎から子供を守り、感染拡大を抑制する効果が期待できます。医師と相談しながら、適切な予防策を講じるようにしましょう。

日本脳炎の定期予防接種について

I期:生後6か月から7歳半(未満)までに3回接種します。標準接種は3歳から接種になっていますが、最近は日本脳炎の流行が懸念されることから、6か月からの接種を推奨しています。1回目と2回目の間隔は、1週間以上とします。2回目から半年から1年後に3回目を接種します。

松江市では、3歳未満で日本脳炎の接種を希望される方は、お手持ちの3歳以上用の予診票をご持参ください。

II期:9歳から13歳未満までに4回目を接種します。松江市から小学校4年生時に予診票が配布されます。

特例対象者:平成19年4月2日~平成24年4月1日生まれの方は20歳の誕生日前日まで1期不足分・2期が接種できます。高校3年生の時に、松江市から対象者に予診票が配布されます。

平成17年度から平成21年にかけて、積極的な推奨の差し控えの措置がなされていました。その理由として因果関係は不明ながらマウス由来ワクチン接種後のに急性散在性脳脊髄炎を発症した症例が認められたためです。平成21年から現行のVero細胞由来不活化ワクチンに変更になり、安全性に問題はありません。

-こどもの病気, 予防接種, 未分類